ExcelのCOUNTIF関数の使い方を徹底解説!【完全版】

Excelは、数多くのデータ処理において不可欠なツールです。その中でも、特にCOUNTIF関数は、特定の条件に一致するセルの数をカウントするための非常に強力な機能を持っています。

この記事では、ExcelのCOUNTIF関数の基本的な使い方から高度な使い方、エラーとその解決方法、活用事例、そして実践的なテクニックまで、徹底的に解説していきます。データの集計や分析を行いたい人は必見です。

Excel COUNTIF関数とは?

Excel COUNTIF関数は、指定された範囲内で条件に合致するセルの数を数える関数です。COUNTIF関数を使用することで、条件に基づいて特定のセルを数えることができ、データの分析や集計に便利な機能となっています。

COUNTIF関数の基本的な使い方

COUNTIF関数は、指定した範囲内にある特定の条件を満たすセルの数を数えるために使用されます。以下は、COUNTIF関数の基本的な使い方についての説明です。

COUNTIF関数の構文

COUNTIF関数の構文は以下の通りです。

=COUNTIF(range, criteria)

ここで、

  • range:セルの範囲を指定します。
  • criteria:数える条件を指定します。

COUNTIF関数の引数

COUNTIF関数には、以下の引数があります。

  • range:数える範囲を指定します。たとえば、A1:A10などの範囲を指定することができます。
  • criteria:数える条件を指定します。たとえば、”>10″や”=A1″などの条件を指定することができます。

COUNTIF関数の例文

例えば、A1からA10のセルに1から10までの数字がランダムに入っているとします。この場合、以下のようにCOUNTIF関数を使って、特定の条件を満たすセルの数を数えることができます。

例1:A1からA10の中で、5以上の数字が何個あるか数える場合

=COUNTIF(A1:A10, “>=5”)

例2:A1からA10の中で、”Apple”というテキストが何個あるか数える場合

=COUNTIF(A1:A10, “Apple”)

例3:A1からA10の中で、A1と同じ値が何個あるか数える場合

=COUNTIF(A1:A10, A1)

COUNTIF関数は、さまざまな条件に基づいて、数値やテキストを数えることができます。条件の指定方法には、数値やテキストを直接指定する方法や、セル参照を使用する方法があります。

COUNTIF関数の高度な使い方

複数条件を指定する方法

COUNTIF関数は1つの条件式しか指定できないと思われがちですが、実は複数条件を指定することができます。複数条件を指定する方法は以下の通りです。

  • COUNTIF関数の引数の2番目以降に条件式を追加します。
  • 複数条件の場合、条件式は引数ごとに指定します。
  • 条件式を指定する際には、必要に応じて論理演算子を使用します。

条件に一致しないセルを数える方法

COUNTIF関数は条件に一致するセルの数を数える関数ですが、条件に一致しないセルの数を数えることもできます。条件に一致しないセルの数を数える方法は以下の通りです。

  • 条件式に一致しないセルを数えたい場合、条件式の前に「<>」を付けます。
  • COUNTIF関数の引数の1番目に範囲を指定します。

範囲名を使って数える方法

COUNTIF関数の引数には範囲を指定することができますが、範囲名を指定することもできます。範囲名を使って数える方法は以下の通りです。

  • 範囲名を定義します。範囲名は、[名前の定義]ダイアログボックスで定義することができます。
  • COUNTIF関数の引数に範囲名を指定します。範囲名は、定義した名前を指定します。

上記の方法をマスターすることで、COUNTIF関数をより高度に活用することができます。

COUNTIF関数のエラーとその解決方法

「#VALUE!」エラーについて

COUNTIF関数を使っていると、「#VALUE!」エラーが発生することがあります。このエラーは、COUNTIF関数が扱う値が正しくないために発生するもので、一般的には以下のような場合に発生します。

  • COUNTIF関数の構文が正しくない場合
  • 比較する値のデータ型が一致していない場合
  • 比較する値が空白セルの場合

このような場合には、以下の解決方法を試してみてください。

  • COUNTIF関数の構文を正確に確認する。
  • 比較する値のデータ型を一致させる。
  • 空白セルを含む場合は、空白セルを特定の値で置き換える。

「#NAME?」エラーについて

また、COUNTIF関数を使用していると、「#NAME?」エラーが発生することがあります。このエラーは、COUNTIF関数の名前が認識されていないために発生するもので、一般的には以下のような場合に発生します。

  • COUNTIF関数の名前が誤って入力されている場合
  • COUNTIF関数が定義されているアドインが読み込まれていない場合

このような場合には、以下の解決方法を試してみてください。

  • COUNTIF関数の名前を正確に確認する。
  • COUNTIF関数が定義されているアドインを読み込む。

COUNTIF関数の活用事例

条件に合致するデータの数え上げ

COUNTIF関数は、条件に合致するデータの数をカウントするのに便利な関数です。以下に、その具体的な使い方を示します。

  1. ワークシート上にカウントしたいセル範囲を指定する。
  2. COUNTIF関数を選択する。
  3. COUNTIF関数の引数として、条件式とカウント範囲を指定する。
  4. 式には、範囲内でカウントしたいセルに対する条件を指定する。

例えば、A列に商品名、B列に販売数がある場合、以下のようにCOUNTIF関数を使って販売数が100以上の商品数を数えることができます。

=COUNTIF(B2:B10,”>=100″)

比率の計算

COUNTIF関数は、条件に合致するデータの数を数えるだけでなく、それを使って比率の計算もできます。以下に、その具体的な使い方を示します。

  1. ワークシート上にカウントしたいセル範囲を指定する。
  2. COUNTIF関数を選択する。
  3. COUNTIF関数の引数として、条件式とカウント範囲を指定する。
  4. 式には、範囲内でカウントしたいセルに対する条件を指定する。
  5. 数えた数を、総数で割ることで比率を計算する。

例えば、A列に商品名、B列に販売数がある場合、以下のようにCOUNTIF関数を使って販売数が100以上の商品の販売割合を計算することができます。

=COUNTIF(B2:B10,”>=100″)/COUNT(B2:B10)

データのフィルタリング

COUNTIF関数は、データのフィルタリングにも利用できます。以下に、その具体的な使い方を示します。

  1. フィルタリングしたいセル範囲を指定する。
  2. COUNTIF関数を選択する。
  3. COUNTIF関数の引数として、フィルタリング条件を指定する。
  4. COUNTIF関数が0以外の数値を返す場合は、その行をフィルタリングして条件に合致するデータを表示する。

例えば、A列に商品名、B列に販売数がある場合、以下のようにCOUNTIF関数を使って販売数が100以上の商品をフィルタリングすることができます。

  1. B列をフィルタリングし、100以上の値を選択する。
  2. C列に、以下のCOUNTIF関数を入力する。

=COUNTIF(B:B,”>=100″)

COUNTIF関数とその他の関数との組み合わせ方

IF関数との組み合わせ方

IF関数とCOUNTIF関数を組み合わせることで、複雑な条件を指定してデータの抽出や集計が可能になります。

  1. 条件に合致する場合に値を返す式を作成します。
  2. COUNTIF関数の引数に、1で作成した式を指定します。
  3. 条件に合致するセルの数が数えられます。

データがA列にあり、B列に条件がある場合、B列の条件に合致するA列のセルの数を数えたい場合は以下のような式を作成します。

=COUNTIF(B:B,”条件”)+IF(B1=”条件”,1,0)

この式で、B列に「条件」という文字列がある場合、A列の対応するセルを1つ数えます。

SUM関数との組み合わせ方

COUNTIF関数とSUM関数を組み合わせることで、条件に合致するセルの値の合計を計算することができます。

  1. COUNTIF関数で条件に合致するセルの数を数えます。
  2. SUM関数で、条件に合致するセルの値を合計します。

データがA列にあり、B列に条件がある場合、B列の条件に合致するA列のセルの値の合計を計算したい場合は以下のような式を作成します。

=SUMIF(B:B,”条件”,A:A)

この式で、B列に「条件」という文字列がある場合、A列の対応するセルの値を合計します。

COUNTIF関数を使った実践的なテクニック

条件に合致するデータを別のシートに自動転記する方法

COUNTIF関数は、条件に合致するデータを数えるだけでなく、条件に合致するデータを別のシートに自動転記することもできます。以下の手順で操作します。

  1. 自動転記したいシートに移動し、自動転記先のセルを選択する。
  2. 「=COUNTIF(条件範囲, 条件)」というCOUNTIF関数の式を入力する。
  3. 入力した式を選択し、コピーする。
  4. 自動転記元のシートに移動し、転記したい範囲を選択する。
  5. 「貼り付け特殊」から「数式」を選択し、3でコピーした式を貼り付ける。

これにより、条件に合致するデータが自動的に転記されます。

条件に合致するデータの色を変更する方法

COUNTIF関数を使って条件に合致するセルに色を付ける方法を紹介します。

  1. 条件に合致するセルを選択します。
  2. [条件付き書式]をクリックします。
  3. [セルの書式設定]を選択します。
  4. [書式]タブを選択し、[塗りつぶしの色]を選びます。
  5. 条件式を記入し、[OK]をクリックします。

例えば、あるシートのA列に数値が入力されていて、そのうち3以上の数値に色を付けたい場合は、以下の手順で行います。

  1. シートのA列を選択します。
  2. [条件付き書式]をクリックします。
  3. [新しいルール]を選択します。
  4. [単純な値でセルを書式設定する]を選択します。
  5. [値が]を選び、[以上]を選択し、[3]を入力します。
  6. [書式]を選択し、[塗りつぶしの色]を選択します。
  7. 好きな色を選んで、[OK]をクリックします。
  8. [OK]をクリックして設定を完了します。

このようにすることで、シートのA列の数値のうち、3以上のものに色が付きます。また、条件に合致するセルには、自分で設定した色の背景色が表示されます。

条件に合致するデータの削除方法

COUNTIF関数を使って条件に合致するデータを見つけ、それを削除する方法を説明します。

  1. 削除したいデータがあるセルを選択します。
  2. [ホーム]タブの[条件付き書式]をクリックします。
  3. [条件付き書式の管理]を選択します。
  4. [条件付き書式の管理]ダイアログボックスで、[条件付き書式のルール]タブをクリックします。
  5. [新しいルール]をクリックし、[書式を適用する規則の選択]ダイアログボックスで、[この式で書式を設定する:]を選択します。
  6. [値]ボックスに、削除したい条件を記入します。例えば、「A列の値が100未満の場合」を削除したい場合、[値]ボックスに「=COUNTIF(A1,”<100″)」と入力します。
  7. [書式]をクリックして、削除するセルの書式を設定します。例えば、背景色を赤にする場合は、[塗りつぶしの色]を選択して赤を選択します。
  8. [OK]をクリックします。

これで、条件に合致するデータが削除されます。注意点として、この方法で削除されたデータは元に戻すことができないため、削除前にバックアップを取ることをおすすめします。

まとめ

本記事では、COUNTIF関数の基本的な使い方や高度な使い方、エラーとその解決方法、活用事例、そしてその他の関数との組み合わせ方などを紹介してきました。

COUNTIF関数は、Excelを使う上で非常に便利な関数の一つです。是非、本記事を参考にして、COUNTIF関数を上手く活用して、より効率的な作業を行ってみてください。

コメントする